三角比 数学Ⅰ

【簡単】三角比の余弦定理の証明と正弦定理との使い分けを伝授します

高校数学Ⅰの「三角比」では、正弦定理と余弦定理がメインに出てきますよね。

でも、公式が多くて、全部覚えてたら頭がパンクしてしまいますよね。

三角比を攻略するには、sin  cos  tan の計算や正弦定理、余弦定理を完璧にしないといけません。

逆に言うと、sin  cos  tan の計算と正弦定理、余弦定理を理解しておけば、三角比では、9割~満点近く目指せます。

そこで、本記事では、三角比の「余弦定理」「余弦定理の証明」「正弦定理と余弦定理の使い分け」について説明していきます。

しかも、三角比は、数学Ⅱで学習する「三角関数」とも関わりがあるので、マスターしておきたい単元です。

是非最後まで目を通してみてくださいね!

余弦定理の公式

三角形(余弦定理)

余弦定理の公式

\begin{equation}
a^2=b^2+c^2-2bc\cos A  ・・・①
\end{equation}

\begin{equation}
⇔ \cos A=\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}
\end{equation}

\(\\\)

\begin{equation}
b^2=a^2+c^2-2ca\cos B  ・・・②
\end{equation}

\begin{equation}
⇔ \cos B=\frac{c^2+a^2-b^2}{2ca}
\end{equation}

\(\\\)

\begin{equation}
c^2=a^2+b^2-2ab\cos C  ・・・③
\end{equation}

\begin{equation}
⇔ \cos C=\frac{a^2+b^2-c^2}{2ab}
\end{equation}

 

余弦定理の証明

次に、余弦定理の公式の証明をしていきます。

余弦定理の証明は覚えなくても良いですが、証明はできるようにしておいてください。

では、証明していきます。

 

余弦定理の証明①

\begin{equation}
a^2=b^2+c^2-2bc\cos A  の証明
\end{equation}

\(\\\)

余弦定理の証明

\(\\\)

△BCFにおいて、三平方の定理を用いると

\(\\\)

\begin{equation}
BF^2+FC^2=BC^2
\end{equation}

\(\\\)

となります。この式を使うと

\(\\\)

\begin{equation}
(c\sin A)^2+(b-c\cos A)^2=a^2
\end{equation}

\begin{equation}
c^2\sin ^2A+b^2-2bc\cos A+c^2\cos ^2A=a^2
\end{equation}

\begin{eqnarray}
⇔ a^2 &=& b^2+c^2(\sin ^2A+\cos ^2A)-2bc\cos A \\
&=& b^2+c^2-2bc\cos A
\end{eqnarray}

\(\\\)

となり、余弦定理の1つ目の公式を導出できました。

\(\\\)

余弦定理の証明②

\begin{equation}
b^2=a^2+c^2-2ca\cos B  の証明
\end{equation}

\(\\\)

余弦定理の証明

\(\\\)

△ADCにおいて、三平方の定理を用いると

\(\\\)

\begin{equation}
AD^2+DC^2=AC^2
\end{equation}

\(\\\)

となります。この式を使うと

\(\\\)

\begin{equation}
(c\sin B)^2+(a-c\cos B)^2=b^2
\end{equation}

\begin{equation}
c^2\sin ^2B+a^2-2ca\cos B+c^2\cos ^2B=b^2
\end{equation}

\begin{eqnarray}
⇔ b^2 &=& a^2+c^2(\sin ^2B+\cos ^2B)-2ca\cos B \\
&=& a^2+c^2-2ca\cos B
\end{eqnarray}

\(\\\)

となり、余弦定理の2個目の公式を導出できました。

\(\\\)

余弦定理の証明③

\begin{equation}
c^2=a^2+b^2-2ab\cos C  の証明
\end{equation}

\(\\\)

余弦定理の証明

\(\\\)

△ABEにおいて、三平方の定理を用いると

\(\\\)

\begin{equation}
AE^2+BE^2=AB^2
\end{equation}

\(\\\)

となります。この式を使うと

\(\\\)

\begin{equation}
(b\sin C)^2+(a-b\cos C)^2=c^2
\end{equation}

\begin{equation}
b^2\sin ^2C+a^2-2ab\cos C+b^2\cos ^2C=c^2
\end{equation}

\begin{eqnarray}
⇔ c^2 &=& a^2+b^2(\sin ^2C+\cos ^2C)-2ab\cos C \\
&=& a^2+b^2-2ab\cos C
\end{eqnarray}

\(\\\)

となり、余弦定理の3個目の公式を導出できました。

 

余弦定理の意味

あなたは、余弦定理の意味を知っていますか?

結論から言うと

\(\\\)

余弦定理は三平方の定理の一般化』です。

\(\\\)

余弦定理の公式をもう一度書きます。

余弦定理の公式

\begin{equation}
a^2=b^2+c^2-2bc\cos A  ・・・①
\end{equation}

\(\\\)

\begin{equation}
b^2=a^2+c^2-2ca\cos B  ・・・②
\end{equation}

\(\\\)

\begin{equation}
c^2=a^2+b^2-2ab\cos C  ・・・③
\end{equation}

この3つの公式に

\(\cos A=90°\)

\(\cos B=90°\)

\(\cos C=90°\)

を代入すると、①、②、③のそれぞれは

\(\\\)

\begin{equation}
a^2=b^2+c^2
\end{equation}

\begin{equation}
b^2=a^2+c^2
\end{equation}

\begin{equation}
c^2=a^2+b^2
\end{equation}

\(\\\)

となりますよね。

まさに、3つの式は『三平方の定理』になっています。

余弦定理の意味

余弦定理は三平方の定理の一般化

 

余弦定理と正弦定理の使い分け

次に、余弦定理と正弦定理の使い分けについて説明していきます。

ちなみに、正弦定理は別の記事で解説しているので、正弦定理に自信がない方は絶対読んでください!

\(\\\)

では、余弦定理と正弦定理の使い分けを解説していきます。

\(\\\)

正弦定理と使うとき

  • 外接円の半径を知りたいとき
  • 2つの角度と1つの辺の長さがわかっているとき

\(\\\)

余弦定理を使うとき

  • 2辺の長さと1つの角度がわかっているとき
  • 3辺の長さがわかっているとき

\(\\\)

上に書いた、「正弦定理を使うとき」と「余弦定理を使うとき」を覚えていれば、三角比の問題で困ることはなくなります。

実際に例題を解いて確認しましょう。

例題

次の三角形の \(\angle A\)、\(\angle C\)、\(a\) の値を求めよ。

\(\\\)

\(\\\)

この例題は、正弦定理と余弦定理の両方を使わないと解けません。

どこで正弦定理を使うのか、どこで余弦定理を使うのかを理解しましょう。

では、解説していきます。

解説

正弦定理を用いると

\(\\\)

\begin{equation}
\frac{b}{\sin B}=\frac{c}{\sin C}
\end{equation}

\begin{equation}
⇔ \frac{3}{\Large\frac{1}{2}}=\frac{3\sqrt{2}}{\sin C}
\end{equation}

\begin{eqnarray}
⇔ \sin C &=& \frac{3\sqrt{2}}{3}\cdot\frac{1}{2} \\
&=& \frac{\sqrt{2}}{2} \\
&=& \frac{1}{\sqrt{2}}
\end{eqnarray}

⇔\(\angle C=45°\)

\(\\\)

となることがわかります。

次に \(\angle A\) を求めましょう。

\(\\\)

\begin{eqnarray}
\angle A &=& 180°-(30°+45°) \\
&=& 105°
\end{eqnarray}

\(\\\)

となり、 \(\angle A\) も求められました。

最後に \(a\) を求めましょう。

ここで、余弦定理を使います。

\(\\\)

\begin{equation}
CA^2+CB^2-2\cdot CA\cdot CB\cos C=AB^2
\end{equation}

\begin{equation}
3+a^2-2\cdot 3\cdot a\frac{1}{\sqrt{2}}=18
\end{equation}

\begin{eqnarray}
⇔ a^2-3\sqrt{2}a-9 &=& 0 \\
a &=& \frac{3\sqrt{2}\pm\sqrt{18+36}}{2} \\
&=& \frac{3\sqrt{2}\pm3\sqrt{6}}{2}
\end{eqnarray}

\begin{equation}
⇔ a=\frac{3\sqrt{2}+3\sqrt{6}}{2}
\end{equation}

\(\\\)

となります。

\(\\\)

どうでしたか?

正弦定理と余弦定理の使いこなしは意外と簡単なので、解けなかった人はもう一度やり直してみてください。

ちなみに、解き方は複数個あります。

次は、三角比を使って三角形の面積を求めてみましょう。

 

【三角比ver】三角形の面積の求め方

ここでは、三角比を使った、三角形の面積の求め方を伝授します。

三角比を使った、三角形の面積を求める公式があるので、先に紹介しましょう。

\(\\\)

\(\\\)

三角形の面積の公式【三角比ver】

上の三角形の面積を \(S\) とすると

\(\\\)

\begin{equation}
S=\frac{1}{2}bc\sin A
\end{equation}

\(\\\)

でと求められる

\(\\\)

なぜ、上の公式で三角形の面積が求めれらるのか、気になりますよね。

というわけで、上の公式を導出していきます。

\(\\\)

【導出】三角形の面積の公式

上図の三角形において、面積を \(S\) とすると

\(\\\)

\begin{eqnarray}
S &=& 底辺\times高さ\times\frac{1}{2} \\
&=& AC\times BH\times \frac{1}{2} \\
&=& c\times b\sin A\times\frac{1}{2} \\
&=& \frac{1}{2}bc\sin A
\end{eqnarray}

\(\\\)

という式で求められます。

結局やっていることは、小学校で学習する三角形の面積の求め方と同じですね。

\(\\\)

簡単な公式なので、使いこなせるようにしておきましょう。

数学Ⅱの『ベクトル』でも意外と使えますよ!

 

ヘロンの公式

次に、ヘロンの公式について説明していきます。

ヘロンの公式は、たまに使うので、一応覚えておくと便利ですよ。

\(\\\)

\(\\\)

ヘロンの公式

\begin{equation}
s=\frac{a+b+c}{2}
\end{equation}

\(\\\)

のとき、三角形の面積を \(S\) とすると

\(\\\)

\begin{equation}
S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}
\end{equation}

\(\\\)

で表される

\(\\\)

ややこしい公式ですが、シンプルな式なので、簡単に覚えられますね。

では、ヘロンの公式を導出したいと思います。

\(\\\)

【導出】ヘロンの公式

三角形の面積は

\(\\\)

\begin{equation}
S=\frac{1}{2}bc\sin A ・・・①
\end{equation}

\(\\\)

で表せますよね。①の式を用いると

\(\\\)

\begin{eqnarray}
S &=& \frac{1}{2}bc\sin A \\
&=& \frac{1}{2}bc\sqrt{1-\cos ^2A} ・・・②
\end{eqnarray}

\(\\\)

と変形できますよね。三角比の相互関係を使っただけですよ。

ここで、②の式で余弦定理を使って、ゴリゴリ計算していきます。

\(\\\)

\begin{eqnarray}
S &=& \frac{1}{2}bc\sqrt{1-\cos ^2A} \\
&=& \frac{1}{2}bc\sqrt{1-\left(\frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}\right)} \\
&=& \frac{1}{2}\sqrt{\frac{(2bc)^2-(b^2+c^2-a^2)^2}{(2bc)^2}} \\
&=& \frac{bc}{2}\frac{1}{2bc}\sqrt{(2bc)^2-(b^2+c^2-a^2)^2} \\
&=& \frac{1}{4}\sqrt{\{2bc+(b^2+c^2-a^2)\}\{2bc-(b^2+c^2-a^2)\}} \\
&=& \frac{1}{4}\sqrt{\{(b^2+2bc+c^2)-a^2\}\{a^2-(b^2-2bc+c^2)\}} \\
&=& \frac{1}{4}\sqrt{\{(b+c)^2-a^2\}\{a^2-(b-c)^2\}} \\
&=& \frac{1}{4}\sqrt{(b+c+a)(b+c-a)(a+b-c)(a-b+c)} ・・・③ \\ 
\end{eqnarray}

\(\\\)

となります。ここで \(2s=a+b+c\) とおくと

\(\\\)

\begin{eqnarray}
b+c-a &=& 2s-a-a \\
&=& 2(s-a) ・・・④
\end{eqnarray}

\begin{eqnarray}
a+b-c &=& 2s-c-c \\
&=& 2(s-c) ・・・⑤
\end{eqnarray}

\begin{eqnarray}
a-b+c &=& 2s-b-b \\
&=& 2(s-b) ・・・⑥
\end{eqnarray}

\(\\\)

が得られますね。

③に④、⑤、⑥を代入すると

\(\\\)

\begin{eqnarray}
S &=& \frac{1}{4}\sqrt{2s\cdot 2(s-a)\cdot 2(s-b)\cdot 2(s-c)} \\
&=& \frac{1}{4}\sqrt{16s(s-a)(s-b)(s-c)} \\
&=& \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}
\end{eqnarray}

\(\\\)

と求められる。

これでヘロンの公式は導出できました。

\(\\\)

導出も計算だらけですが、余弦定理と式変形しかしていないので、自分で、一回導出できれば十分です。

手を動かして導出してみましょう。

では、ヘロンの公式を使った例題を解いてみましょう。

この例題を解いて、ヘロンの公式のメリットを考えてみてください。

\(\\\)

【例題】ヘロンの公式

辺の長さが、\(a=5\)、\(b=6\)、\(c=7\) の△ABCの面積 \(S\) を求めよ

\(\\\)

すごくシンプルな例題ですね。

では、解説していきます。

\(\\\)

【解説】ヘロンの公式の例題

\begin{equation}
s=\frac{5+6+7}{2}=9 と置くと
\end{equation}

\(\\\)

ヘロンの公式より

\(\\\)

\begin{eqnarray}
S &=& \sqrt{9\cdot (9-5)\cdot (9-6)\cdot (9-7)} \\
&=& \sqrt{9\cdot 4\cdot 3\cdot 2} \\
&=& 6\sqrt{6}
\end{eqnarray}

\(\\\)

と求められる。

\(\\\)

どうでしょう?

ヘロンの公式を使うメリットは、わかりましたか?

ずばり、ヘロンの公式は

3つの辺の長さが全て整数

のときに使うと、威力を最大に発揮します。

3つの辺の長さが全て整数のときには、ぜひヘロンの公式使ってみてください。

 

まとめ:余弦定理と正弦定理の使い分けとその他の公式について

どうでしたか?

本記事では、「余弦定理」「余弦定理と正弦定理の使い分け」「三角比を使った、三角形の面積」について解説していきました。

簡単に、本記事のおさらいをしておきます。

\(\\\)

本記事のおさらい

  • 余弦定理の公式
  • 余弦定理の証明
  • 余弦定理の意味
  • 余弦定理と正弦定理の使い分け
  • 【三角比ver】三角形の面積の求め方
  •  ヘロンの公式
  • まとめ:余弦定理と正弦定理の使い分け

\(\\\)

本記事の内容を全て理解すると、三角比の応用問題にも十分に対応できる力が身に付きます。

わからなかった人はもう一度、ゆっくり読み直してみましょう。

三角比の基礎や正弦定理からやり直したい人向けにも記事を書いているので、ぜひチェックしてみてください!

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