二次不等式 数学Ⅰ

二次不等式の解法を伝授します【基礎編】

高校数学の「二次不等式」は複雑な問題が多いですよね。

変数が入っていたり、絶対値が入っていたり、個数を求めたり....

いろんな問題がありますよね。

複雑な問題がいっぱいあるので私もすごく苦手でした。

ですが、問題を解いていくうちにあることに気づきました。それは

解法のパターン同じじゃね?

ということです。

そうなんです。

二次不等式の問題は解法パターンが同じ問題が多いんです。

なので、この記事では二次不等式の解法の基礎を伝授したいと思います。

基礎をマスターできれば応用問題を解く力が十分身に付くので一緒に頑張りましょう。

二次不等式の応用問題の解法を知りたい人➤➤二次不等式の解法を伝授します【応用編】

二次不等式の解く手順

二次不等式の問題でどうやって解いていけばいいのかを説明します。

二次不等式のどんな問題でもこの手順を守れば解くことができます。

解法手順

① 因数分解

② 図を描く

③ 条件確認

の3つの手順で計算すればほとんどの問題に対応することができます。

3つの手順を軽く説明します。

①の因数分解で \(x\) の解を求めます。

②の図を描くことは、グラフや線分図を描いて

\(x\) の解やその他の値との大小関係を把握するために行います。

③の条件確認では、変数や共有点の個数などを考え、答えを求めていきます。

つまり、グラフや図を自分で描いて可視化することが1番重要なのです。

グラフを描くことで条件確認などもしやすくなります。

まとめると

解法ポイント

① 因数分解をする

→ \(x\) の解を求めるため

② 図やグラフを描く

→ 状況を把握するため

③ 条件確認をする

→ ②で描いた図やグラフを用いて考えて解く

二次不等式の公式

二次不等式の公式

① \((x-a)(x-b) > 0 \Leftrightarrow x < a\ ,\ b < x\)

② \((x-a)(x-b) < 0 ⇔ a < x < b\)

③ \((x-a)(x-b) \geq 0 ⇔ x \leq a\ ,\ b \leq x\)

④ \((x-a)(x-b) \leq 0 ⇔ a \leq x \leq b\)

二次不等式の公式は上のようになります。

この公式は基本的に覚える必要はありません。

というか、解いていれば自然と覚えるようになります。

ここでなぜ①~④の式になるのかを説明しましょう。

③と④を説明すれば①も②も同じやり方で説明できるので

③と④を図を使って考えていきます。

公式の導出

③ \((x-a)(x-b) \geq 0 ⇔ x \leq a\ ,\ b \leq x\)

\(\\\)

\((x-a)(x-b) \geq 0\) を満たすのは、

(ⅰ) \(x-a \geq 0\ ,\ x-b \geq 0\)

(ⅱ) \(x-a \leq 0\ ,\ x-b \leq 0\)

の2パターンしか存在しません。

\(\\\)

次に、 \(a < b\) として(ⅰ)(ⅱ)の図を描いてみます。

(ⅰ)のときの図は下図のようになります。

1

上の図を見ると

\(x \geq a\ ,\ x \geq b\) を両方とも満たしているのは

\(x \geq b\) のほうですよね。

よって、(ⅰ)の場合は、 \(x \geq b\) となります。

\(\\\)

今度は(ⅱ)のほうの図を下に示します。

上の図を見ると

\(x \leq a\ ,\ x \leq b\) を両方とも満たしているのは

\(x \leq a\) のほうですよね。

\(\\\)

よって、(ⅱ)の場合は、 \(x \leq a\) となります。

したがって、(ⅰ)(ⅱ)より、

\((x-a)(x-b) \geq 0 ⇔ x \leq a \ ,\ b \leq x\)

となります。

\(\\\)

ちなみにグラフを描くと下図になります。

\(\\\)

④ \((x-a)(x-b) \leq 0 ⇔ a \leq x \leq b\)

\(\\\)

④も③と同じように考えます。

\((x-a)(x-b) \leq 0\) を満たすのは

(ⅰ) \(x-a \geq 0\ ,\ x-b \leq 0\)

(ⅱ) \(x-a \leq 0\ ,\ x-b \geq 0\)

の2パターンしか存在しません。

\(\\\)

では図を描いて考えましょう。

(ⅰ)のときの図は下図のようになります。

上の図を見ると

\(x \geq a\ ,\ x \leq b\) の両方を満たしているのは

\(a \leq x \leq b\) ということがわかりますね。

\(\\\)

次に(ⅱ)のときの図は下図のようになります。

上の図を見ると

\(x \leq a\ ,\ x \geq b\) を両方とも満たしている \(x\) の範囲が

無いことがわかりますね。

なので、答えは

解なし

ということになります。

\(\\\)

よって、(ⅰ)(ⅱ)より

\((x-a)(x-b) \leq 0 ⇔ a \leq x \leq b\)

ということになります。

\(\\\)

ちなみにこのときのグラフは下図のようになります。

上の公式の導出で示したように

条件を考えて図を自分で描けば導出はできるので

理解を深めるためにも1回自分でやってみてください。

ちなみに、図やグラフで

\(\geq\) や \(\leq\) の場合は●(黒丸)で

\(>\) や \(<\) の場合は〇(白丸)で示しています。

では実際に例題を解いていきましょう。

二次不等式の例題(超基礎)

例題

次の二次不等式を解き、グラフを描け

(1) \(x^2-2x-3 > 0\)

(2) \(6x^2-13x-28 \leq 0\)

(3) \(x^2-6x+9 \leq 0\)

(4) \(x^2-6x+9 > 0\)

(5) \(x^2-4x+7 \geq 0\)

(6) \(-2x^2+4x-3 > 0\)

実際に二次不等式の例題を解いていきましょう。

自分で手を動かして3つの手順通りに解いてくださいね。

では解説していきます。

解説

(1) \(x^2-2x-3 > 0\)

\(\\\)

\(x^2-2x-3 > 0\)
\(=(x-3)(x+1) > 0\)

\(\\\)

ゆえに

\(\\\)

\( x < -1 \ ,\  3 < x\)

\(\\\)

となる。よってグラフは下図のようになります。

\(\\\)

(2) \(6x^2-13x-28 \leq 0\)

\(\\\)

\(6x^2-13x-28 \leq 0\)
\(=(3x+4)(2x-7) \leq 0\)

\(\\\)

ゆえに

\(\\\)

\(-\frac{4}{3} \leq x \leq \frac{7}{2}\)

\(\\\)

となる。

グラフは下図のようになります。

\(\\\)

(3) \(x^2-6x+9 \leq 0\)

\(\\\)

\(x^2-6x+9 \leq 0\)
\(=(x-3)^2 \leq 0\)

\(\\\)

ゆえに

\(\\\)

\(x=3\)

\(\\\)

となる。

グラフは下図のようになります。

\(\\\)

(4) \(x^2-6x+9 > 0\)

\(\\\)

\(x^2-6x+9\)
\(=(x-3)^2 > 0\)

\(\\\)

となります。

今度は先にグラフを下に描いてみましょう。

よって、求める答えは

\(\\\)

\(x=3\) 以外のすべての実数

\(\\\)

である。

\(\\\)

(5) \(x^2-4x+7 \geq 0\)

\(\\\)

\(x^2-4x+7 \geq 0\)
\(=(x-2)^2+3 \geq 0\)

\(\\\)

これも先に下にグラフを描きます。

よって \(x\) 軸よりもグラフがすべて上にあるので、求める答えは

\(\\\)

すべての実数

\(\\\)

である。

\(\\\)

(6) \(-2x^2+4x-3 > 0\)

\(\\\)

\(-2x^2+4x-3 > 0\)
\(=-2(x-1)^2-1 > 0\)

\(\\\)

これも先にグラフを下に描きます。

よって、 \(x\) 軸よりもグラフはすべて下にあるので、求める答えは

\(\\\)

解なし

\(\\\)

である。

どうでしたか?

どの問題も

因数分解して

グラフ描いて

条件を確認していることがわかりますね。

応用問題になってもこの解き方で進めていくと

正確な答えを求められることができます。

間違えた人はもう1回見直しましょう。

次はちょっと難易度が上がった例題を3問出題します。

全ての問題で絶対値が出てくるので

しっかりと場合分けを行って解いていきましょう。

二次不等式の例題(絶対値)

ここでは二次不等式の絶対値が入った例題を解いてもらいます。

まずは絶対値のおさらいをしておきましょう。

絶対値のおさらい

\(a > 0\) のとき

・ \(|x| > a ⇔ x < -a\ ,\ a < x\)

・ \(|x| < a ⇔ -a < x <a\)

となります。

また二次不等式で絶対値がある問題の解き方の手順を下にまとめてみました。

二次不等式の解法(絶対値)

① 場合分け

② 因数分解

③ 図を描く

④ 条件確認

この4つの手順となります。

最初に場合分けをして絶対値を外してから

因数分解をしていくという流れですね。

では、これらをおさえた上で例題を解いていきましょう。

例題

(1) \(|x^2-6x| \leq 9\)

(2) \(|x^2-3x-4| > x\)

(3) \(-x^2+3x+5 > |x|+|x-2|\)

絶対値をどうやって外していくのかを考えて

自分で手を動かして解いていきましょう。

では解説していきます。

解説

(1) \(|x^2-6x| \geq 9\)

\(\\\)

\(|x^2-6x| \geq 9\)
\(=x^2-6x \leq -9\ , 9 \leq x^2-6x\)

\(\\\)

となります。

ここでは、例を用いると

\(\\\)

\((x+1)(x-3) > 0\ ⇔ x < -1\ , \ 3 <x\)

\(\\\)

と同じ考え方をしています。

\(\\\)

では続きを考えていきましょう。

先程の場合分けにより

\(\\\)

(ⅰ) \(x^2-6x \leq -9\)

(ⅱ) \(x^2-6x \geq 9\)

\(\\\)

の2つに分けられます。

\(\\\)

(ⅰ)のとき

\(\\\)

\(x^2-6x \leq -9\)
\(=x^2-6x+9 \leq 0\)
\(=(x-3)^2 \leq 0\)

\(\\\)

ゆえに

\(\\\)

\(x=3\)

\(\\\)

を得ることができます。

\(\\\)

(ⅱ)のとき

\(\\\)

\(x^2-6x \geq 9\)
\(=x^2-6x-9 \geq 0\)

\(\\\)

ゆえに

\(\\\)

\begin{eqnarray}
x &=& \frac{6\pm\sqrt{36+36}}{2} \\
&=& 3\pm3\sqrt{2}
\end{eqnarray}

\(\\\)

よって

\(\\\)

\(x \leq 3-3\sqrt{2}\ ,\ 3+3\sqrt{2} \leq x\)

\(\\\)

となる。

\(\\\)

したがって(ⅰ)(ⅱ)より

\(\\\)

\(x \leq 3-3\sqrt{2}\ ,\ x=3\ ,\ x \geq 3+3\sqrt{2}\)

\(\\\)

である。

グラフは下図のようになります。

図を見ると赤の部分が答えであることがわかりますね。

\(\\\)

(2) \(|x^2-3x-4| > x\)

\(\\\)

(1)と同じように絶対値を外すために場合分けをしていきます。

\(\\\)

(ⅰ) \(x^2-3x-4 \geq 0\) のとき

\(\\\)

すなわち、 \((x-4)(x+1) \geq 0\) のとき

\(\\\)

\(x \leq -1\ ,\ 4 \leq x\) ...①

\(\\\)

である。

このとき

\(\\\)

\(x^2-3x-4 > x\)

\(\\\)

となり、これを解くと

\(\\\)

\(x^2-3x-4 > x\)
\(=x^2-4x-4 >0\)

\(\\\)

であり

\(\\\)

\begin{eqnarray}
x &=& \frac{4\pm\sqrt{16+16}}{2} \\
&=& 2\pm2\sqrt{2}
\end{eqnarray}

\(\\\)

となるので

\(\\\)

\(x < 2-2\sqrt{2}\ ,\ 2+2\sqrt{2}\) ...②

\(\\\)

を得ることができます。

①と②は下図のようになる。

この図より①と②の共通部分は

\(\\\)

\(x\leq -1\ ,\ 2+2\sqrt{2} \leq x\) ...③

\(\\\)

である。

\(\\\)

(ⅱ) \(x^2-3x-4 < 0\) のとき

\(\\\)

すなわち、 \((x-4)(x-1) < 0\) のとき

\(\\\)

\(-1 < x< 4\) ...④

\(\\\)

である。

このとき

\(\\\)

\(-x^2+3x+4 > x\)

\(\\\)

となり、これを解くと

\(\\\)

\(-x^2+3x+4 > x\)
\(x^2-2x-4 < 0\)

\(\\\)

となり

\(\\\)

\begin{eqnarray}
x &=& \frac{2\pm\sqrt{4+16}}{2} \\
&=& 1\pm\sqrt{5}
\end{eqnarray}

\(\\\)

となるので

\(\\\)

\(1-\sqrt{5} < x 1+\sqrt{5}\) ...⑤

\(\\\)

を得ることができる。

④と⑤は下図のようになります。

この図を見ると④と⑤の共通部分は

\(\\\)

\(-1 \leq x < 1+\sqrt{5}\) ...⑥

\(\\\)

となる。

したがって、③と⑥より求める解を図で表すと下図のようになる。

上の図より求める解は

\(\\\)

\(x < 1+\sqrt{5}\ ,\ 2+2\sqrt{2} \leq x\)

\(\\\)

である。

ちなみにこの関数のグラフは下図のようになります。

このグラフでも求めた解が確認できますね。

\(\\\)

(3) \(-x^2+3x+5 > |x|+|x-2|\)

\(\\\)

この問題も絶対値がどこで外れるのかで場合分けをしていきます。

この式には絶対値が2個含まれているので

\(|x|\) と \(|x-2|\) の両方がが負になる場合と

\(|x|\) が正、\(|x-2|\) が負になる場合と

\(|x|\) と \(|x-2|\) の両方が正になる場合の

3つのパターンで場合分けをしていきます。

\(\\\)

(ⅰ) \(x < 0\) ...① のとき

\(\\\)

このとき

\(\\\)

\(-x^2+3x+5 > -x-(x-2)\)
\(-x^2+3x+5 > -2x-2\)
\(x^2-5x-3 < 0\)

\(\\\)

となり、これを解くと

\(\\\)

\begin{eqnarray}
x &=& \frac{5\pm\sqrt{25+12}}{2}
&=& \frac{5\pm\sqrt{37}}{2}
\end{eqnarray}

\(\\\)

となる。

ゆえに

\(\\\)

\(\frac{5-\sqrt{37}}{2} < x < \frac{5+\sqrt{37}}{2}\) ...②

\(\\\)

が得られる。

①と②の図を下図に示す。

この図より、①と②の共通部分は

\(\\\)

\(\frac{5-\sqrt{37}}{2} < x 0\) ...③

\(\\\)

である。

\(\\\)

(ⅱ) \(0 \leq x \leq 2\) ...④ のとき

\(\\\)

このとき

\(\\\)

\(-x^2+3x+5 > x-(x-2)\)
\(-x^2+3x+5 > 2\)
\(x^2-3x-3 < 0\)

\(\\\)

となり、これを解くと

\(\\\)

\begin{eqnarray}
x &=& \frac{3\pm\sqrt{9+12}}{2} \\
&=& \frac{3\pm\sqrt{21}}{2}
\end{eqnarray}

\(\\\)

となる。

ゆえに

\(\\\)

\(\frac{3-\sqrt{21}}{2} \leq x \leq \frac{3+\sqrt{21}}{2}\) ...⑤

\(\\\)

を得ることができる。

④と⑤の図を下図に示す。

この図より④と⑤の共通部分は

\(\\\)

\(0 \leq x \leq 2\) ...⑥

\(\\\)

である。

\(\\\)

(ⅲ) \(x > 2\) ...⑦ のとき

\(\\\)

このとき

\(\\\)

\(-x^2+3x+5 > x+x-2\)
\(-x^2+3x+5 > 2x-2\)
\(x^2-x-7 < 0\)

\(\\\)

となり、これを解くと

\(\\\)

\begin{eqnarray}
x &=& \frac{1\pm\sqrt{1+28}}{2} \\
&=& \frac{1\pm\sqrt{29}}{2}
\end{eqnarray}

\(\\\)

となる。

ゆえに

\(\\\)

\(\frac{1-\sqrt{29}}{2} < x < \frac{1+\sqrt{29}}{2}\) ...⑧

\(\\\)

を得ることができる。

⑦と⑧の図を下図に示す。

この図より、⑦と⑧の共通部分は

\(\\\)

\(2 < x < \frac{1+\sqrt{2}}{2}\) ...⑨

\(\\\)

である。

したがって、③と⑥と⑨の図を下図に示す。

この図より、求める解は

\(\\\)

\(\frac{5-\sqrt{37}}{2} < x < \frac{1+\sqrt{29}}{2}\)

\(\\\)

である。

ちなみにこの関数のグラフは下図のようになります。

このグラフを見ても求めた解が正しいことがわかりますよね。

どうでしたか?

二次不等式の中に絶対値が入っていても

どこで絶対値が外れるかで場合分けをしていけば

簡単に解くことができます。

間違えた人はもう1回やり直してみましょう。

まとめ

今回は二次不等式の解法の基礎を伝授しました。

例題を解いてみると、簡単に解くことができたかと思います。

二次不等式の解法の基礎をおさらいすると

おさらい

・場合分けをする(絶対値のとき)

・因数分解をする

・図を描く

・条件確認をする

この手順で解いていくと応用問題も解ける力が身に付きます。

一番重要なことは図やグラフを描くことです。

例題を何回も解いて

二次不等式の基本問題や絶対値の問題で

高得点を取れるようにマスターしましょう。

二次不等式の応用問題にチャレンジする➤➤二次不等式の解法を伝授します【応用編】

【無料】オリジナルテキストをプレゼントします

僕は受験生の時、D判定から逆転合格し、最終的に数学の偏差値を65まで伸ばしました。

 

しかし、これはもともと数学が得意だったわけではなく、ある勉強方法を意識しながら、ただ単に勉強したからです。

 

僕が行った勉強方法をオリジナルテキストにまとめました。

この勉強方法は、誰でも簡単に実践できますし、塾の生徒にも同じやり方で指導しています。

また、この勉強方法をマスターすれば応用問題を解く力が自然と身に付きます。

無料で配布中です!

➤➤ 詳しくはこちらをクリック

-二次不等式, 数学Ⅰ
-,

Copyright© 大学受験数学パス , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.