三角関数 数学Ⅱ

三角関数の基礎を伝授します【2】

三角関数の応用問題を解くために必要となる

三角関数の基礎を伝授します。

三角関数が苦手な人は三角関数の基礎を理解しきれていません。

私が塾で教えてる生徒も

「公式が多い」

と言っており、苦手な人が多い感じがします。

そこで今回は三角関数の基礎として

三角関数負角、補角、余角の公式やグラフなどを説明していきます。

三角関数のグラフを描けるようになることは

応用問題を解くのに必須となります。

この記事で一緒にマスターしていきましょう。

三角関数の超基礎がわからない方は

➤➤三角関数の基礎を伝授します【1】

をマスターしてから進めてくださいね。

三角関数の負角・補角・余角

三角関数では負角の公式、補角の公式、余角の公式があります。

この3つの公式は教科書にも載っていますが

覚えるのが大変です。

というか覚えるのはナンセンスです。

そこで覚えずに導出する方法を伝授します。

負角の公式

\(\sin (-\theta)=-\sin \theta\)

\(\cos (-\theta)=\cos \theta\)

\(\tan (-\theta)=-\tan \theta\)

\(\\\)

補角の公式

\(\sin (\pi\pm\theta)=\mp\sin \theta\)

\(\cos (\pi\pm\theta)=-\cos \theta\)

\(\tan (\pi\pm\theta)=\pm\tan \theta\)

\(\\\)

余角の公式

\(\sin (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize\pm\theta)=\cos \theta\)

\(\cos (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize\pm\theta)=\mp\sin \theta\)

\(\tan (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize\pm\theta)=\mp\Large\frac{1}{\tan \theta}\)

これだけの公式を覚えるのはさすがにきついですよね。

なので、図を描くだけで導出できる方法を伝授します。

ポイントは円の図を描くことです。

実際にやってみましょう。

下図を見てください。

上の図を使って求めます。

覚えない負角の公式

第1象限の三角形から

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{y}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{x}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(\\\)

第4象限の三角形から

\(\\\)

\(\sin (-\theta)=-\Large\frac{y}{r}\normalsize=-\sin \theta\)

\(\cos (-\theta)=\Large\frac{x}{r}\normalsize=\cos \theta\)

\(\tan (-\theta)=-\Large\frac{y}{x}\normalsize=\tan \theta\)

\(\\\)

次に補角の公式について説明します。

補角の公式も上と同じように下図のような円の図を描いて求めます。

まずは \(\pi-\theta\) のときについて考えてみましょう。

\(\\\)

覚えない補角の公式

第1象限の三角形から

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{y}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{x}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(\\\)

第4象限の三角形から

\(\\\)

\(\sin (\pi-\theta)=\Large\frac{y}{r}\normalsize=\sin \theta\)

\(\cos (\pi-\theta)=-\Large\frac{x}{r}\normalsize=-\cos \theta\)

\(\tan (\pi-\theta)=-\Large\frac{y}{x}\normalsize=-\tan \theta\)

\(\\\)

また \(\pi+\theta\) について考えると図は下図のようになります。

\(\\\)

覚えない補角の公式

第1象限の三角形から

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{y}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{x}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(\\\)

第3象限の三角形から

\(\\\)

\(\sin (\pi+\theta)=-\Large\frac{y}{r}\normalsize=-\sin \theta\)

\(\cos (\pi+\theta)=-\Large\frac{x}{r}\normalsize=-\cos \theta\)

\(\tan (\pi+\theta)=-\Large\frac{-y}{-x}\normalsize=\tan \theta\)

\(\\\)

次に余角の公式について説明します。

これも負角、補角のときと同じように下図のような円の図を描いて求めます。

まずは \(\Large\frac{\pi}{2}\normalsize-\theta\) について考えましょう。

\(\\\)

覚えない余角の公式

黒色の三角形から

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{y}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{x}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(\\\)

赤色の三角形から

\(\\\)

\(\sin (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize-\theta)=\Large\frac{x}{r}\normalsize=\cos \theta\)

\(\cos (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize-\theta)=\Large\frac{y}{r}\normalsize=\sin \theta\)

\(\tan (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize-\theta)=\Large\frac{x}{y}\normalsize=\Large\frac{1}{\tan \normalsize\theta}\)

\(\\\)

また \(\Large\frac{\pi}{2}\normalsize+\theta\) について考えると図は下図のようになります。

\(\\\)

覚えない余角の公式

黒色の三角形から

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{y}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{x}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(\\\)

赤色の三角形から

\(\\\)

\(\sin (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize+\theta)=\Large\frac{x}{r}\normalsize=\cos \theta\)

\(\cos (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize+\theta)=-\Large\frac{y}{r}\normalsize=-\sin \theta\)

\(\tan (\Large\frac{\pi}{2}\normalsize+\theta)=-\Large\frac{x}{y}\normalsize=-\Large\frac{1}{\tan \normalsize\theta}\)

\(\\\)

のように求めることができます。

上で説明した通り、円を描いて公式を求めることができるので

公式を覚えないほうが良いと思います。

自分で円を描いて求められるようにしておきましょう。

三角関数のグラフ

三角関数では振幅、周期、位相を知ることが大切です。

振幅、周期、位相

振幅: \(x\) 軸を基準としたときの \(y\) 方向の最大の高さ

周期: 1往復する時間

位相: 原点からのずれ

以上が振幅、周期、位相の意味です。

実際にグラフを用いて見てみましょう。

\(y=\sin x\) のグラフは下図のようになります。

このグラフの形は覚えてください。

振幅は \(x\) 軸からの最大の高さなので 1 となります。

周期は 1 往復する時間なので \(2\pi\) となりますね。

位相は原点からのずれなので 0 ですね。

\(\\\)

次に \(y=\cos x\) のグラフを下図に描いてみます。

このグラフの形も覚えてください。

振幅は \(x\) 軸からの最大の高さなので 1 となります。

周期は 1 往復する時間なので \(2\pi\) となりますね。

位相は原点からのずれなので 0 です。

\(\\\)

最後に \(y=\tan x\) のグラフを下図に描いてみます。

このグラフの形も覚えてください。

\(y=\tan x\) のグラフは極大値、極小値をもたないので

振幅は存在しません。

周期は 1 往復する時間なので \(\pi\) となります。

位相は原点からのずれなので 0 ですね。

\(\\\)

上の3つの式の

\(y=\sin x\)

\(y=\cos x\)

\(y=\tan x\)

のグラフはグラフを描くときの基本形となるので

自分ですぐに描けるようにしてください。

\(\\\)

ではもう少し複雑なグラフを考えてみましょう。

\(y=A\sin \beta (x-\alpha)\) のグラフを下図に描いてみます。

このグラフを見れば振幅、周期、位相がどの部分を表しているかが

わかると思います。

一応まとめておくと

三角関数のグラフ

\(y=A\sin \beta (x-\alpha)\) において

A: 振幅( \(y\) 方向に A 倍)

\(\beta\): 周期( \(x\) 方向に \(\Large\frac{1}{\beta}\) 倍)

\(\alpha\): 位相( \(x\) 方向に \(\alpha\) だけ平行移動)

となります。

これを使いこなせればグラフはすぐに描けるようになります。

実際の問題で練習してみましょう。

【例題】三角関数のグラフ

例題

問1: \(y=\sin \Large(\normalsize x-\Large\frac{\pi}{6})\) のグラフを描け。また振幅、周期、位相を求めよ。

問2: \(y=3\sin \Large(\frac{x}{2}\normalsize+\Large\frac{\pi}{6})\) のグラフを描け。また振幅、周期、位相を求めよ。

今回は2問だけです。

この2問両方とも解くことができれば三角関数のグラフは描けるようになります。

問2は少し難しいので頑張ってください。

では解説していきます。

解説(問1)

問1: \(y=\sin \Large(\normalsize x-\Large\frac{\pi}{6})\) のグラフを描け。また振幅、周期、位相を求めよ。

\(\\\)

この関数を見ると \(\sin \) の係数は 1 であり

\(\sin x\) から \(\Large\frac{\pi}{6}\) だけずれていることがわかります。

よってグラフは下図のようになります。

このグラフの赤線が答えとなります。

グラフより

\(\\\)

振幅: 1

周期: 2\(\pi\)

位相: \(\Large\frac{\pi}{6}\)

\(\\\)

となります。

でも、与えられた関数の中身が \(\Large(\normalsize x-\Large\frac{\pi}{6})\) で

「-」なのに、なぜ「+」方向へ移動しているんだろう?

と思いませんか?

しかし、これは \(y=\sin \Large(\normalsize x-\Large\frac{\pi}{6})\) で \(y=0\) のときの

解を求めればわかります。

\(\\\)

\(y=0\) のとき

\(\\\)

\(\sin \Large(\normalsize x-\Large\frac{\pi}{6})\normalsize=0\)

\(\\\)

よって、これを解くと

\(\\\)

\(\theta=\Large\frac{\pi}{6}\)

\(\\\)

となります。

つまり、 \(y=0\) のときの \(x\) の値が \(\Large\frac{\pi}{6}\) なので

\(-x\) 方向ではなく \(+x\) 方向に移動しているのです。

\(\\\)

解説(問2)

問2: \(y=3\sin \Large(\frac{x}{2}\normalsize+\Large\frac{\pi}{6})\) のグラフを描け。また振幅、周期、位相を求めよ。

\(\\\)

この手の問題を解くときは式変形が必要です。

()の中身を \(x+・・・\) の形にしましょう。

\(\\\)

\begin{eqnarray}
y &=& 3\sin (\frac{x}{2}+\frac{\pi}{6}) \\
&=& 3\sin \frac{1}{2}(x+\frac{\pi}{3})
\end{eqnarray}

\(\\\)

と変形できます。

ではグラフを描いていきましょう。

\(y=3\sin \Large(\normalsize x+\Large\frac{\pi}{3})\) より

振幅は 3 なので \(y=\sin x\) を基準として \(y\) 方向に 3 倍します。

また周期は 2 倍になります。

位相は \(\Large\frac{\pi}{3}\) のずれですよね。

以上よりグラフは下図のようになります。

上の図より赤線が答えのグラフとなります。

グラフより

\(\\\)

振幅: 3

周期: 4\(\pi\)

位相: \(\Large\frac{\pi}{3}\)

\(\\\)

となります。

このグラフを見ると \(y=\sin x\) のグラフと比較して

左方向にずれていることがわかります。

これも問1の解説で説明した内容と同じなので

\(y=0\) のときの値を計算するとわかります。

自分で1回計算してみてくださいね。

まとめ

どうでしたか?

今回は三角関数の負角、補角、余角の公式や

グラフの描き方について説明しました。

念のため軽くおさらいをしておきましょう。

おさらい

・負角、補角、余角の公式は覚えない

・負角、補角、余角の公式は円の図を使って求める。

・グラフは振幅、周期、位相が大事

・位相の符号とグラフのずれに注意

上の内容を確認してわからなかったらもう1度読み直しましょう。

三角関数の応用問題を解くためにはグラフや図を描けるようになることが必須です。

そのためには式を見ただけで

振幅、周期、位相を答えられるようにしておきましょう。

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