三角関数 数学Ⅱ

三角関数の基礎を伝授します【1】

高校数学の「三角関数」を苦手としている人はめちゃめちゃ多いです。

これは塾講師をしていて実感しまくりです。

なぜ苦手なのか?を聞いてみると

「イメージしにくい」

と言っていました。

確かに \(\sin\ ,\ \cos\ ,\ \tan\) が出てくるとナニコレ?ってなりますよね。

でも意味さえ知っていればめちゃめちゃわかりやすくなります。

そこで今回は三角関数を勉強する上で必要となる基礎知識を

あなたに伝授したいと思います。

この記事を読めば三角比や三角関数の基礎の基礎はマスターできます。

一緒に頑張っていきましょう。

sin、 cos、 tan ってなに?

三角比や三角関数を勉強すると

いきなり \(\sin\ ,\ \cos\ ,\ \tan\) が出てきますよね。

この意味がわからないから苦手な人が多いんです。

というわけでこの3つの意味を説明していきます。

下の公式は日本語でも文字でもいいので覚えてください。

覚えるというより使っていれば自然に覚えると思います。

三角比

\(\sin \theta=\Large\frac{縦}{斜辺}=\frac{y}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{横}{斜辺}=\frac{x}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{縦}{横}=\frac{y}{x}\)

上の図でもそうですが基本的に鋭角を \(\theta\) とした

直角三角形を考えます。

この \(\sin\ ,\ \cos\ ,\ \tan\) の意味は何だと思いますか?

結論から言うと

『直角三角形の辺の長さの比』

を表しています。

試しに下の2つの図を使って確認してみましょう。

この上の図の \(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) を求めてみましょう。

先程の公式を用いれば

\(\sin \theta=\Large\frac{3}{5}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{4}{5}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{3}{4}\)

となりますよね。

次に下の図を見てください。

この図でも \(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) を求めてみましょう。

公式通りに数字を当てはめれば

\(\sin \theta=\Large\frac{9}{15}=\frac{3}{5}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{12}{15}=\frac{4}{5}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{9}{12}=\frac{3}{4}\)

となります。上の2つの図で

\(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) のすべてが一致していますよね。

つまり、違う三角形でも直角三角形で角度が同じであれば三角比も同じになります。

だから \(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) は

『直角三角形の辺の長さの比』

を意味しています。

ちなみに公式の \(tan \theta\) に注目してください。

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

この式の右辺に見覚えはありませんか?

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}=\frac{yの増加量}{xの増加量}\)

これは直線の傾きを表しています。

\(\tan \theta\) は直線の傾き

を表しているということも覚えておきましょう。

ポイント

\(\sin \theta=\Large\frac{縦}{斜辺}=\frac{x}{r}\)

\(\cos \theta=\Large\frac{横}{斜辺}=\frac{y}{r}\)

\(\tan \theta=\Large\frac{縦}{横}=\frac{y}{x}\)

\(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) は『直角三角形の辺の長さの比』を表す

\(\tan \theta\) は直線の傾きでもある

弧度法とは

私たちが普段使っているのは

『度数法』

と呼ばれるものです。

これは1周を360°どして \(x°\) で表しています。

一方、三角関数で用いるのは基本的に

『弧度法』

と呼ばれるものです。

では『弧度法』の定義を確認してみましょう。

弧度法の定義

半径と等しい長さの弧に対する中心角の大きさを 1 [rad] と定義する

意味わからん。

って感じですよね。

ちなみに [rad] は『ラジアン』と呼びます。

図を用いて簡単に説明します。

下図を見てください。

この図をみると弧度法の定義分がわかるかと思います。

円の半径を \(r\) としたとき弧の長さが \(r\) になったときの\(x\) 軸からの角度を 1 [rad] 

としているだけですよね。

次に度数法 ⇔ 弧度法 の変換について上の図を使って考えます。

角度の大きさを \(\theta°\) とすると

度数法 ⇔ 弧度法

円周=\(2\pi r\) であるので

\(\\\)

\(2\pi r\times\Large\frac{\theta°}{360°}=\normalsize r\)

⇔ \(\theta°=\Large(\frac{180}{\pi})°\)

\(\\\)

今、半径と弧の長さは等しいので

\(\\\)

\(\theta°=1°\)

\(\\\)

となる。ゆえに、

\(\\\)

\(1°=\Large(\frac{180}{\pi})°\)

\(\\\)

となります。

以上より

\(\\\)

\(\pi=180°\)

\(\\\)

が得られます。

度数法と弧度法の表

 

\(\\\)

この上の表は絶対に覚えてください。

上の表はめちゃ重要なのか?

と聞かれるとそこまで重要ではないですが

これからこの表の数字はよく出てきます。

なので、聞かれたらすぐ答えれるレベルまでにしておいてください。

ちなみに象限での符号関係は下図になります。

上のような図は「正」か「負」かの条件判断するときによく使います。

あと表を忘れたときのためにも自分で求められるようにしておきましょう。

求め方は今から説明します。

\(\\\)

例えば \(\theta=30°\) の三角形の \(\sin\ ,\ \cos\ ,\ \tan\) を考えてみましょう。

まず下図のように半径1の円を描きます。(これを単位円と言います。)

この図を見ると斜辺は半径と等しいので 1 になります。

次に点Pから \(x\) 軸に垂線を下ろし

\(x\) 軸との交点をQとします。

図より \(1:2:\sqrt{3}\) の関係ができるので

\(\\\)

PQ=\(\Large\frac{1}{2}\)

OQ=\(\Large\frac{\sqrt{3}}{2}\)

\(\\\)

となりますね。

したがって

\(\\\)

\(\sin 30°=\Large\frac{1}{2}\)

\(\cos 30°=\Large\frac{\sqrt{3}}{2}\)

\(\tan 30°=\Large\frac{1}{\sqrt{3}}\)

\(\\\)

を求めることができます。

このように単位円を描くと表の値を求めることができますが

1つ1つ求めると時間がかかるので

しっかりと覚えましょう。

sin θ cos θ tan θ の関係

次に \(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) の関係を4つ示します。

4番目は覚えなくてもいいですが

1~3番目は絶対に覚えましょう。

sin θ , cos θ , tan θ の関係

① \(\tan \theta=\Large\frac{\sin \theta}{\cos \theta}\)

② \(\sin ^2 \theta+\cos ^2 \theta=1\)

③ \(1+\tan ^2 \theta=\Large\frac{1}{\cos ^2 \theta}\)

④ \(1+\Large\frac{1}{\tan ^2 \theta}=\Large\frac{1}{\sin ^2 \theta}\)

これが \(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\ ,\ \tan \theta\) の関係です。

もう1度言います。

①~③の関係式は絶対に覚え下さい。

これから何回も出てくるので時間短縮のためです。

ここで①~④の関係式を導出してみます。

\(\\\)

\(\\\)

①式の導出

① \(\tan \theta=\Large\frac{\sin \theta}{\cos \theta}\) の導出を考えます。

\(\\\)

上の図より

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{y}{r}\)

⇔ \(y=r\sin \theta\)

\(\\\)

\(\cos \theta=\Large\frac{x}{r}\)

⇔ \(x=r\cos \theta\)

\(\\\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(\\\)

となりますね。よって

\(\\\)

\(\tan \theta=\Large\frac{y}{x}\)

\(=\Large\frac{r\sin \theta}{r\cos \theta}\)

\(=\Large\frac{\sin \theta}{\cos \theta}\)

\(\\\)

となり、①式を導出することができました。

\(\\\)

②式の導出

② \(\sin ^2 \theta+\cos ^2 \theta=1\) の導出を考えます。

\(\\\)

上の図から三平方の定理を用いると

\(\\\)

\(x^2+y^2=r^2\) ・・・(1)

\(\\\)

が得られます。また、先程求めた

\(\\\)

\(x=r\sin  \theta\)

\(y=r\cos \theta\)

\(\\\)

を(1)式に代入すると

\(\\\)

\(r^2sin ^2 \theta+r^2 \cos ^2 \theta=r^2\)

⇔ \(\sin ^2 \theta+\cos ^2 \theta=1\)

\(\\\)

となり、②式を導出することができました。

\(\\\)

③式の導出

③ \(1+\tan ^2 \theta=\Large\frac{1}{\cos ^2 \theta}\) の導出を考えます。

\(\\\)

①の関係式より

\(\\\)

\(\tan ^2 \theta=\Large\frac{\sin ^2 \theta}{\cos ^2 \theta}\) ・・・(2)

\(\\\)

が得られます。また②の関係式より

\(\\\)

\(\sin ^2 \theta=1-\cos ^2 \theta\) ・・・(3)

\(\\\)

と表せる。(3)式を(2)式に代入すると

\(\\\)

\begin{eqnarray}
\tan ^2 \theta &=& \frac{1-\cos ^2 \theta}{\cos ^2 \theta} \\
&=& \frac{1}{\cos ^2 \theta}-1 \\
\end{eqnarray}

⇔ \(1+\tan ^2 \theta=\Large\frac{1}{\cos^2 \theta}\)

\(\\\)

となり、③式を導出することができました。

\(\\\)

④式の導出

④ \(1+\Large\frac{1}{\tan ^2 \theta}=\frac{1}{\sin ^2 \theta}\) の導出を考えます。

\(\\\)

①の関係式より

\(\\\)

\(\Large\frac{1}{\tan \theta}=\frac{\cos \theta}{\sin \theta}\)

⇔ \(\Large\frac{1}{\tan ^2 \theta}=\frac{\cos ^2 \theta}{\sin ^2 \theta}\) ・・・(4)

\(\\\)

となります。また②の関係式より

\(\\\)

\(\cos ^2 \theta=1-\sin ^2 \theta\) ・・・(5)

\(\\\)

が得られます。(4)式と(5)式より

\(\\\)

\begin{eqnarray}
\frac{1}{\tan ^2 \theta} &=& \frac{1-\sin ^2 \theta}{\sin ^2 \theta} \\
&=& \frac{1}{\sin ^2 \theta}-1
\end{eqnarray}

⇔ \(1+\Large\frac{1}{\tan ^2 \theta}=\frac{1}{\sin ^2 \theta}\)

\(\\\)

となり、④式を導出することができました。

例題

例題

問1: 123°を弧度法に変換せよ。

問2: \(\Large\frac{7}{15}\normalsize\pi\) を度数法に変換せよ。

問3: \(\tan \theta=-5\) のとき、\(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\) の値を求めよ。ただし \((0° < \theta < 180°)\) とする。

今回の例題は超基礎問題です。

今までの内容を理解していればすぐに解ける問題なので

自分で手を動かして解いてみてください。

では解説していきます。

\(\\\)

解説(問1)

問1: 123°を弧度法に変換せよ。

\(\\\)

\(1°=\Large(\frac{180}{\pi})°\)

\(\\\)

であるので、この式を用いると

\(\\\)

\begin{eqnarray}
123° &=& 123\times\frac{\pi}{180} \\
&=& \frac{41}{60}\pi
\end{eqnarray}

\(\\\)

となります。

\(\\\)

解説(問2)

問2: \(\Large\frac{7}{15}\normalsize\pi\) を度数法に変換せよ。

\(\\\)

\(1°=\Large(\frac{180}{\pi})°\)

\(\\\)

であるので、この式を用いると

\(\\\)

\(\Large\frac{7}{15}\normalsize\pi\times \Large\frac{180}{\pi}=\normalsize 84°\)

\(\\\)

を得ることができます。

\(\\\)

解説(問3)

問3: \(\tan \theta=-5\) のとき、 \(\sin \theta\ ,\ \cos \theta\) の値を求めよ。ただし \((0° < \theta < 180°)\) とする。

\(\\\)

\(0° < \theta <180°\) の範囲で \(\tan \theta =-5\) であるので

\(\sin \theta > 0\ ,\ \cos \theta < 0\) であることがわかります。

よって

\(\\\)

\begin{eqnarray}
\cos \theta &=& -\sqrt{\frac{1}{1+\tan ^2 \theta}} \\
&=& -\sqrt{\frac{1}{1+25}} \\
&=& -\frac{1}{\sqrt{26}}
\end{eqnarray}

\(\\\)

となります。またこの値と \(\tan \theta=-5\) を用いると

\(\\\)

\begin{eqnarray}
\sin \theta &=& \tan \theta \cos \theta \\
&=& -5\times (-\frac{1}{\sqrt{26}}) \\
&=& -\frac{5}{\sqrt{26}}
\end{eqnarray}

\(\\\)

を求めることができます。

\(\\\)

\(\\\)

~~別解~~

\(\\\)

問題文より下図のような図を描くことができます。

この図より

\(\\\)

\(\sin \theta=\Large\frac{5}{\sqrt{26}}\)

\(\cos \theta=\Large-\frac{1}{\sqrt{26}}\)

\(\\\)

と求めることができます。

どうでしたか?

どの問題も簡単だったと思います。

解説で示したとおり問3の別解は計算がかなり楽になるので

ぜひ使いこなせるようにしておいてください。

まとめ

今回の記事では三角関数の基礎を伝授しました。

\(\sin \ ,\ \cos \ ,\ \tan \) の意味や4つの関係式の導出などを

簡単に説明しました。おさらいとして下にまとめておきます。

おさらい

・ \(\sin \ ,\ \cos \ ,\ \tan \) の意味は『直角三角形の辺の長さの比』のこと

・ 0°~360°の表は絶対覚える

・ \(\sin \theta \ ,\ \cos \theta \ ,\ \tan \theta\) の3つ(4つ)の関係式も覚える

\(\sin \ ,\ \cos \ ,\ \tan \) のイメージさえできれば

三角比や三角関数の応用問題にも対応できます。

もう1度ゆっくり見直してこの単元の基礎の基礎を固めましょう。

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