二次不等式 数学Ⅰ

二次不等式の解法を伝授します【応用編】

高校数学の「二次不等式」の応用問題は複雑な問題が多いですよね。

応用問題の中にも簡単な問題から難しい問題まであって様々ですよね。

でも実際に解答を見てみると

やっていることは非常にシンプルです。

苦手な人はおそらく「場合分け」が上手にできていないと思います。

そこでこの記事では実際に例題を解いていきながら

場合分けのコツを伝授します。

場合分けさえ上手にできればこの単元はマスターできたも同然です。

この記事で「二次不等式」を得意単元にさせましょう。

二次不等式の基礎編を見たい人は➤➤二次不等式の解法を伝授します【基礎編】

二次不等式の応用問題を解くときのポイント

二次不等式の応用問題を解くときのポイントを説明します。

おさえるべきポイントは5個です。

ポイント

① 条件を確認する

② 因数分解や平方完成をする

③ 場合分け

④ 図やグラフを描く

⑤ 条件確認

この5個のポイントさえ覚えておけば

応用問題にも十分に対応できます。

5個のポイントを簡単に説明していきますね。

条件を確認する

・変数は何なのか

・変数に範囲があるのか

・何を求めたらいいのか

1個めのポイントは問題文から条件を確認することです。

問題文からいろんな情報を読み取ってください。

問題文からどういう形に持ち込めるかを

思い浮かべることができると良いですね。

\(\\\)

因数分解や平方完成を行う

~~因数分解をしてわかること~~

・解がわかる

・ \(x\) 軸との共有点の個数がわかる

\(\\\)

~~平方完成をしてわかること~~

・頂点の座標がわかる

・ \(x\) 軸との共有点の個数がわかる

2個目のポイントは因数分解や平方完成を行うことです。

上のことがわかるだけで問題を解くヒントになります。

わからなくてもとりあえあず計算してみる。

という感覚で十分です。

\(\\\)

場合分け

・変数に注目する

・問題文に注目する

・範囲に注目する

・図やグラフに注目する

3個目のポイントは場合分けをすることです。

上の4つに注目すると場合分けは簡単にできます。

0 よりも大きいのか小さいのか、

問題文に指定はないか、

範囲はどこからどこまでなのか、

\(x\) 軸よりも上なのか、下なのか、接するのか、

を考えると簡単にできます。

詳しいことは例題で確認しましょう。

\(\\\)

図やグラフを描く

・因数分解や平方完成をもとに描く

・グラフの概形を簡単に描く

・問題の状態の図を描く

4個目のポイントは図やグラフを描くことです。

基本的に自分が描ける図やグラフを描いた方が良いです。

図やグラフはできるだけ簡単に描いてくださいね。

時間短縮のためです。

あとできるだけ大きく描いた方がミスが起きないので

大きく描くようにしてください。

\(\\\)

条件確認

・図やグラフからの条件確認

・場合分けの条件確認

・全体的な条件確認

5個目のポイントは条件確認をすることです。

ここの条件確認は答えを求めるために必要です。

グラフや図を用いてしっかりと確認しましょう。

では実際に例題を解いていきましょう。

今回は4問の例題を用意しています。

手を動かして一緒に解いていきましょう。

二次不等式の例題【応用問題編】

例題

問1: \(x^2-(2a+1)x+2a < 0\) を解け。ただし \(a\) は定数とする。

問2: \(ax^2-(4a^3+a^2)x+4a^4 \geq 0\) を解け。ただし \(a\) は定数とする。

問3: \(f(x)=2x^2-14x+3a < 0\) を満たす整数 \(x\) が4個存在するときの定数 \(a\) の範囲を求めよ。

問4: \(|x^2-6x-7|-2x+a=0\) の実数解の個数を求めよ。ただし \(a\) は定数とする。

どれも未知数の文字や変数が混じっています。

式は難しそうですが上手く場合分けをすると

簡単に解くことができます。

手を動かして解いてみてくださいね。

では解説していきます。

\(\\\)

解説(問1)

問1: \(x^2-(2a+1)x+2a < 0\) を解け。ただし \(a\) は定数とする。

\(\\\)

\(a\) は定数なのでこの式を因数分解しましょう。

\(\\\)

\(x^2-(2a+1)x+2a < 0\)
⇔ \((x-2a)(x-1) < 0\)

\(\\\)

となりますね。

このままだと \(a\) の値によって

二次不等式の答えが違ってくるので

場合分けをしていきます。

\(\\\)

(ⅰ) \(2a < 1\) のとき

\(\\\)

\(2a < 1\) のとき \(a < \frac{1}{2}\) であるので

このときのグラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の答えは

\(\\\)

\(2a < x< 1\)

\(\\\)

ということがわかりますね。

\(\\\)

(ⅱ) \(2a=1\) のとき

\(\\\)

\(2a-1\) のとき \(a=\frac{1}{2}\) であるので

このときのグラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の答えは

\(\\\)

解なし

\(\\\)

だとわかりますね。

\(\\\)

(ⅲ) \(2a > 1\) のとき

\(\\\)

\(2a > 1\) のとき \(a > \frac{1}{2}\) であるので

このときのグラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の答えは

\(\\\)

\(1 < x <2a\)

\(\\\)

ということがわかります。

以上より求める解は

\(\\\)

\[
\begin{cases}
2a < x < 1 & (a < \frac{1}{2}) \\
解なし & (a=\frac{1}{2}) \\
1 < x < 2a & (a > \frac{1}{2})
\end{cases}
\]

\(\\\)

となります。

\(\\\)

解説(問2)

問2: \(ax^2-(4a^3+a^2)x+4a^2 \geq 0\) を解け。ただし \(a\) は定数とする。

\(\\\)

この問題も \(a\) は定数なので

この式を因数分解します。

\(\\\)

\(ax^2-(4a^3+a^2)x+4a^4 \geq 0\)

⇔ \(a(x-4a^2)(x-a) \geq 0\) ...(1)

\(\\\)

となります。

次に場合分けをしていくのですが

問1と違ってグラフが上に凸なのか下に凸なのかがわかりません。

なので \(a\) が正の場合と負の場合と0の場合で場合分けします。

\(\\\)

(ⅰ) \(a=0\) のとき

\(\\\)

\(0 \geq 0\)

\(\\\)

となるので、このときの解は

\(\\\)

すべての実数

\(\\\)

となります。

\(\\\)

(ⅱ) \(a > 0\) のとき

\(\\\)

このときグラフは下に凸となります。

式(1) より、二次不等式の解は

\(4a^2\) と \(a\) の値で変わってくるので

ここでも問1と同じように場合分けをします。

\(\\\)

[1] \(4a^2 < a\) のとき

\(\\\)

\(4a^2 \leq a\) のとき

すなわち、 \(0 < a < \frac{1}{4}\) のとき

グラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の解は

\(\\\)

\(x \leq 4a^2\ ,\ a \leq x\)

\(\\\)

となります。

\(\\\)

[2] \(4a^2=a\) のとき

\(\\\)

\(4a^2=a\) のとき

すなわち、 \(a=\frac{1}{4}\) のとき

グラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の解は

\(\\\)

すべての実数

\(\\\)

となることがわかりますね。

\(\\\)

[3] \(4a^2 > a\) のとき

\(\\\)

\(4a^2 > a\) のとき

すなわち、 \(a > \frac{1}{4}\) のとき

グラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の解は

\(\\\)

\(x \leq a\ ,\ 4a^2 \leq x\)

\(\\\)

となります。

\(\\\)

次に \(a\) が負のときを考えます。

\(\\\)

(ⅲ) \(a < 0\) のとき

\(\\\)

このときグラフは上に凸になりますね。

また、この場合でも式(1)より

\(4a^2\) と \(a\) の値で二次不等式の解が変わるので

先程と同じように場合分けをします。

\(\\\)

[1] \(4a^2 < a\) のとき

\(\\\)

\(4a^2 < a\) のとき

すなわち、 \(0 < a < \frac{1}{4}\) のときであるが

今、 \(a < 0\) を前提に考えているので

\(4a^2 < a\) となるときは存在しない。

ということがわかります。

\(\\\)

[2] \(4a^2=a\) のとき

\(\\\)

\(4a^2=a\) のとき

すなわち、 \(a=\frac{1}{4}\) のときであるが

これも \(a < 0\) を前提に考えているので

\(4a^2=a\) となるときは存在しない。

\(\\\)

[3] \(a < 4a^2\) のとき

\(\\\)

\(a < 4a^2\) のとき

すなわち、 \(a < 0\ ,\ \frac{1}{4} < a\) のとき

グラフを描くと下図のようになります。

このグラフを見ると二次不等式の解は

\(\\\)

\(a \leq x \leq 4a^2\)

\(\\\)

となることがわかりますね。

\(\\\)

以上より、求める解は

\(\\\)

\[
\begin{cases}
すべての実数 & (a=0) \\
x \leq 4a^2 \ ,\ a \leq x & (0 < a < \frac{1}{4}) \\
すべての実数 & (a=\frac{1}{4}) \\
x \leq a\ ,\ 4a^2 \leq x & (a > \frac{1}{4}) \\
a \leq x \leq 4a^2 & (a < 0)
\end{cases}
\]

\(\\\)

となります。

\(\\\)

解説(問3)

問3: \(f(x)=2x^2-14x+3a < 0\) を満たす整数 \(x\) が4個存在するときの定数 \(a\) の範囲を求めよ。

\(\\\)

この問題は \(x\) の解の個数が4個と決まっているので

関数 \(f(x)\) を平方完成したほうが良さそうですね。

ということで、まずは関数 \(f(x)\) を平方完成します。

\(\\\)

\begin{eqnarray}
f(x) &=& 2x^2-14x+3a \\
&=& 2(x-\frac{7}{2})^2-\frac{49}{2}+3a
\end{eqnarray}

\(\\\)

となりますね。

平方完成の結果より関数の軸は

\(\\\)

\(\Large x=\frac{7}{2}\)

\(\\\)

であることがわかります。

ここでこの関数のグラフを描くと下図のようになります。

グラフより、4個の整数 \(x\) はそれぞれ

\(\\\)

\(x=2\ ,\ 3\ ,\ 4\ ,\ 5\)

\(\\\)

となることがわかります。

\(\\\)

次に関数 \(f(x)\) の解を求めるために

\(f(x)=0\) として方程式を解きます。

\(\\\)

\(2x^2-14x+3a=0\)

⇔ \(x=\Large \frac{7\pm\sqrt{49-6a}}{2}\) ...(1)

\(\\\)

を得ることができます。

ここで下図のような図を描きます。

この図をみると式(1)は次のような不等式を立てることができます。

\(\\\)

\(\Large \frac{7-\sqrt{49-6a}}{2} \normalsize < 2\)

\(\Large \frac{7+\sqrt{49+6a}}{2} \normalsize \leq 6\)

\(\\\)

よってこの2式を解くと、求める答えは

\(\\\)

\(4 \leq a < \Large \frac{20}{3}\)

\(\\\)

となります。

ちなみに

\(\\\)

\(\Large \frac{7+\sqrt{49-6a}}{2} \normalsize \leq 6\)

\(\\\)

の式で \((<)\) ではなく \((\leq)\) となっている理由を説明します。

仮に

\(\\\)

\(\Large \frac{7+\sqrt{49-6a}}{2} \normalsize =6\)

\(\\\)

としても、そもそもこの式の左辺は

\(x\) の解の1つであり

問題自体が

「\(f(x) < 0\) を満たす整数 \(x\) ・・・ 」

となっているので \(x=6\) は含まれない。

だから \((<)\) ではなく、 \((\leq)\) となっています。

\(\\\)

解説(問4)

問4: \(|x^2-6x-7|-2x+a=0\) の実数解の個数を求めよ。ただし \(a\) は定数とする。

\(\\\)

この手の問題は基本的に解き方が決まっています。

コツとしては

変数と定数を分離することです。

言葉で言ってもわからないと思うので

とりあえず解説していきますね。

\(\\\)

\(|x^2-6x-7|-2z+a=0\)

⇔ \(a=-|x^2-6x-7|+2x\) ...(1)

\(\\\)

と変形します。

ここで、\(y=a\) とおくと式(1)は

\(\\\)

\(y=-|x^2-6x-7|+2x\)

\(\\\)

となりますね。

これで定数と変数が分離できたわけです。

つまり、求める個数は

\(\\\)

\(y=-|x^2-6x-7|+2x\) と \(y=a\) の共有点の個数に等しい

\(\\\)

ことがわかります。

そこで \(y=-|x^2-6x-7|\) の関数を先に場合分けをして考えていきます。

\(\\\)

(ⅰ) \(x^2-6x-7 \geq 0\) のとき

\(\\\)

このとき

\(x \leq -1\ ,\ 7 \leq x\) のときであるので

\(\\\)

\begin{eqnarray}
y &=& -(x^2-6x-7)+2x \\
&=& -(x-4)^2+23
\end{eqnarray}

\(\\\)

となります。

\(\\\)

(ⅱ) \(x^2-6x^7 <0\) のとき

\(\\\)

このとき

\(-1 < x < 7\) であるので

\(\\\)

\begin{eqnarray}
y &=& -{-(x^2-6x-7)}+2x \\
&=& (x-2)^2-11
\end{eqnarray}

\(\\\)

となります。

よって(ⅰ)(ⅱ)のグラフを描いて

\(y=a\) を変化させていけば

\(y=-|x^2-6x-7|+2x\) のグラフと \(y=a\) のグラフの

共有点の個数がわかります。

そこで、これらの関数を含むグラフは下図のようになります。

グラフを見ると、黄色が \(y=a\) を

赤が \(y=-|x^2-6x-7|+2x\) を示しており

共有点の個数は青点で示していることがわかりますね。

よって求める答えは

\(\\\)

\[
\begin{cases}
0個 & (a>14) \\
1個 & (a=14) \\
2個 & (-2 < a <14) \\
3個 & (a=-2) \\
4個 & (-11 < a <-2) \\
3個 & (a=-11) \\
2個 & (a < -11)
\end{cases}
\]

\(\\\)

となります。

\(\\\)

どうでしたか?

どれも因数分解や平方完成をして

図やグラフを描いて

場合分けをして

条件確認していることがわかりましたね。

5つのポイントを思い出して間違えた人は

もう1回解いてみましょう。

まとめ

今回は二次不等式の応用問題として説明しました。

例題でやったとおり、基本的に応用問題でも

おさらい

・条件を確認する(問題文から)

・因数分解や平方完成をする

・場合分けをする

・図やグラフを描く

・条件確認する

この5個の手順で解いています。

上記の手順で解いていけば

二次不等式の問題は高得点を狙えます。

もう1度5個のポイントをおさえながら例題を解いてみましょう。

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